水漏れトラブルに対する即時対応マニュアル

2025年12月
  • 賃貸物件で洗面台を交換したい場合

    洗面所

    長年住んでいるマンションやアパート。備え付けの洗面台が、古くて使いにくい、あるいは、ひび割れてしまった。もっとおしゃれで、機能的なものに交換したい。そんな時、分譲物件であれば、自分の判断で自由に交換することができますが、「賃貸物件」の場合は、話は全く別です。勝手に交換してしまうと、深刻なトラブルに発展する可能性があるため、必ず、正しい手順とルールを踏む必要があります。賃貸物件における大原則、それは、「部屋の設備は、全て大家さんの所有物である」ということです。つまり、あなたが借りているのは、あくまで部屋を使用する「権利」であり、洗面台を含め、備え付けの設備を、自分の所有物のように、勝手に改造したり、処分したりすることは、契約上、認められていません。もし、あなたが、大家さんの許可なく、無断で洗面台を交換してしまった場合、それは、他人の財産を勝手に変更したことになり、契約違反と見なされます。そして、退去時には、大家さんから、元の状態に戻すための「原状回復」を求められ、新しい洗面台を撤去し、古いものと同等の製品を、自費で再設置するための、高額な費用を請求される可能性が非常に高いのです。では、どうしても交換したい場合は、どうすれば良いのでしょうか。答えは一つしかありません。それは、「必ず、事前に、大家さんや管理会社に相談し、許可を得る」ことです。まずは、なぜ交換したいのか、その理由(老朽化、故障、デザインなど)を、具体的に説明します。もし、水漏れや、ひび割れといった、明らかな「故障」が原因であれば、それは、入居者が安全に生活できるように設備を維持する、大家さん側の「修繕義務」の範囲となるため、大家さんの費用負担で、新しいものに交換してもらえる可能性が高いです。もし、あなたの好みや、利便性の向上といった、「自己都合」での交換を希望する場合は、交渉次第となります。「交換にかかる費用は、全てこちらで負担します」「退去時には、必ず元の状態に戻します(あるいは、新しい洗面台をそのまま残していきます)」といった条件を提示し、大家さんの合意を得る必要があります。いずれにせよ、賃貸物件での設備変更は、自己判断は厳禁です。必ず、貸主側との、円満なコミュニケーションから、始めてください。