我が家の浄化槽さよなら公共下水道工事体験記
長年お世話になった浄化槽とも、ついにお別れの時が来ました。我が家の地域にもようやく公共下水道が整備され、接続工事を行うことになったのです。正直なところ、工事費用がいくらかかるのか、かなり不安でした。周辺の家では「50万円くらいかかった」「いや、うちはもっと高かった」など、様々な噂が飛び交っていたからです。まず行ったのは、自治体から紹介された指定工事店の中から、評判の良さそうな3社に見積もりを依頼することでした。各社の担当者さんが家に来て、敷地の状況や既存の配管、浄化槽の位置などを確認していきます。見積もりが出揃うと、その金額にはやはり幅がありました。一番安い業者と高い業者では10万円以上の差があったでしょうか。内容をよく見ると、安い業者は浄化槽の処理が「埋め戻し」前提、高い業者は「完全撤去」で見積もられていたり、使用する配管材の種類が異なっていたりしました。我が家は、将来的に土地の利用方法が変わる可能性も考え、費用はかかりますが浄化槽を完全に撤去することを選択。そして、見積もり内容の説明が最も丁寧で、こちらの質問にも親身に答えてくれたB社にお願いすることに決めました。工事当日は、朝から重機が入り、庭の一部を掘削する作業が始まりました。思ったよりも大きな音がしましたが、事前に近隣への挨拶は済ませていたので一安心。職人さんたちは手際よく作業を進め、古い配管を取り除き、新しい排水管を公共マスへと接続していきます。浄化槽の撤去は、思った以上に大掛かりな作業でした。大きなコンクリートの塊がクレーンで吊り上げられる様子は、なかなかの迫力です。工事期間は約4日間。最終的にかかった費用は、見積もり通り約65万円でした。決して安い金額ではありませんが、これで浄化槽の維持管理や清掃の手間、そして臭いの悩みから解放されると思うと、納得のいく投資だったと感じています。何より、信頼できる業者さんを選べたことが大きかったと思います。これから工事を控えている方は、ぜひ複数の業者さんから話を聞いて、納得のいく選択をしてください。