専門業者を呼ぶ前に試したい汚水枡のセルフチェック術

キッチンの水が流れにくい、お風呂の排水口から嫌な臭いがする。そんな時、真っ先に疑うべきなのが「汚水枡」の詰まりや異常です。しかし、すぐに専門業者を呼ぶ前に、まずは自分で簡単にできるチェックを試してみませんか。汚水枡の仕組みを少し理解していれば、簡単なトラブルシューティングが可能です。まず、自宅の敷地内にある汚水枡の場所を確認しましょう。通常、キッチンや浴室、トイレなどの水回りの近くや、排水管が合流する地点の屋外地面に、コンクリート製や塩化ビニル製の蓋があります。安全のため、軍手などを着用し、マイナスドライバーやバールなどを使って慎重に蓋を開けます。蓋が重い場合や固着している場合は無理をしないでください。蓋を開けたら、内部の状態を観察します。チェックポイントは主に３つです。一つ目は「水の流れ」。家の中の蛇口から水を流してみて、枡の中に水がスムーズに流れ込み、滞留することなく次の枡や下水道本管方向へ流れていくかを確認します。水の流れが極端に遅い、あるいは全く流れていない場合は、詰まりの可能性が高いです。二つ目は「沈殿物や浮遊物の量」。汚水枡はある程度ゴミや汚泥を溜める仕組みになっていますが、枡の底が見えないほどヘドロが溜まっていたり、油の塊や異物が大量に浮いていたりする場合は、清掃が必要です。三つ目は「悪臭の有無」。特にトラップ枡の場合、通常は溜まっている水（封水）によって下水からの臭いを防いでいますが、強い悪臭がする場合は、封水が切れているか、汚れがひどい可能性があります。これらのセルフチェックで異常が見られた場合、簡単な詰まりであれば長い棒などで軽く突いて解消することもありますが、無理は禁物です。手に負えないと感じたら、速やかに専門業者に連絡しましょう。自分で状態を確認しておくことで、業者にも状況を的確に伝えられ、スムーズな対応につながります。