水道修理のプロに聞く破裂現場の実態と家庭でできること
日々、水回りのトラブルに対応している水道修理業者の方々は、水道管破裂の現場を数多く目の当たりにしています。今回は、長年この道で活躍されているベテランの修理業者の方(架空の人物像)に、現場の実態と家庭でできる予防策について伺いました。「水道管破裂の依頼で一番多いのは、やはり冬場の凍結ですね。特に朝晩の冷え込みが厳しい時期や、数年に一度の大寒波の時には、電話が鳴りやまないこともあります。現場に行くと、メーターボックス内や屋外の露出配管が破裂しているケースが多いですが、壁の中や床下など、見えない場所で破裂していて、発見が遅れて被害が大きくなっていることも少なくありません。凍結以外では、やはり経年劣化による破裂が多いです。特に築20年以上の建物で、一度も配管の点検や交換をしていないお宅は要注意ですね。昔よく使われた鉄管が錆びて穴が開いたり、塩ビライニング鋼管の接続部が腐食したり。見た目では分からなくても、内部はかなり劣化が進んでいることがあります。破裂の瞬間は、ドーンという衝撃音とともに水が噴き出すこともあれば、ジワジワと漏れ出して、気づいた時には床下が水浸しということもあります。どちらにしても、まずは慌てずに止水栓を閉めることが鉄則です。場所が分からない、閉め方が分からないという方も意外と多いので、普段から確認しておくことを強くお勧めします。家庭でできる予防策としては、冬場は天気予報をよく見て、氷点下になりそうな夜は、水抜きをするか、蛇口から少量の水を流しっぱなしにして凍結を防ぐこと。それから、定期的な点検ですね。メーターボックス内をたまに覗いてみるとか、水道料金が急に増えていないかチェックするとか。もし、水の出が悪くなったり、赤水が出たり、壁や床に原因不明のシミができたりしたら、早めに専門業者に相談してください。放置すると、破裂という最悪の事態につながりかねませんから。早期発見、早期対処が何より大切です。」プロの言葉には、多くの経験に裏打ちされた重みがあります。日頃からの意識と備えが、水道管破裂のリスクを減らす第一歩となるでしょう。