水道管工事と一口に言っても、その目的や状況によっていくつかの種類があります。それぞれの工事内容や特徴を理解しておくことは、いざという時に適切な判断を下すために役立ちます。まず、最も一般的なのが「給水管引き込み工事」です。これは、道路の下に埋設されている水道本管から、敷地内へ新たに給水管を引き込む工事で、新築時や、古い給水管を全面的に更新する際に行われます。自治体への申請や、場合によっては道路の掘削も伴うため、専門的な知識と技術が必要となります。次に、「屋内配管工事」です。これは、敷地内に引き込まれた給水管から、キッチン、浴室、トイレ、洗面所など、家の中の各水回り設備へ水を供給するための配管を設置・交換する工事です。リフォームや間取り変更に伴って行われることが多いほか、経年劣化した配管の更新もこれに該当します。壁の中や床下を通る配管を扱うため、内装工事と併せて行われることもあります。そして、「漏水修繕工事」も重要な水道管工事の一つです。文字通り、水道管から水が漏れている箇所を特定し、修理する工事です。漏水の原因は、配管の腐食、亀裂、接続部分の緩みなど様々です。早期に発見し修繕することで、被害の拡大や水道料金の無駄を防ぐことができます。部分的な修理で済む場合もあれば、広範囲の配管交換が必要になることもあります。この他にも、マンションなどの集合住宅では、建物全体の給水方式(例えば、増圧ポンプ方式への変更など)に関わる大規模な「給水設備改修工事」が行われることもあります。また、排水設備の詰まりや破損を修理する「排水管工事」も、広義の水道関連工事に含まれることがあります。それぞれの工事には、専門の資格を持つ業者が対応する必要があります。自宅の状況や目的に合わせて、どのような工事が必要なのかを業者とよく相談し、適切な工事を選択することが大切です。
水道管工事の種類とそれぞれの特徴