排水管の詰まりを一掃する強力な洗浄方法として知られる高圧洗浄ですが、そのパワフルさゆえに、特に築年数の古い住宅では「諸刃の剣」となり得る大きなデメリットをはらんでいます。その最も深刻なリスクが、「老朽化した配管の破損」です。昭和の時代に建てられた住宅で多く使われている「鉄管(鋳鉄管や亜鉛めっき鋼管)」は、耐用年数が比較的短く、長年の使用によって内部は錆で覆われ、管の壁が徐々に腐食して薄くなっています。外から見れば何ともなくても、内部は脆くなっている可能性があるのです。このような状態の配管に、業務用高圧洗浄機の強力な水圧(10~15MPa程度、水道水の約30~50倍)をかけると、どうなるでしょうか。錆で弱くなった部分が水圧に耐えきれず、まるで硬いお菓子が割れるように、穴が開いたり、亀裂が生じたりする危険性があります。また、比較的新しい住宅で使われている「塩化ビニル管」も、全く安心というわけではありません。塩ビ管は、管と管を専用の接着剤で接合していますが、この接着部分が経年劣化や施工不良によって弱くなっていると、高圧水流の衝撃や振動で、接合部がスポッと抜けてしまう「継手外れ」というトラブルを引き起こすことがあります。詰まりを解消しようとした結果、床下や壁の中で水漏れが発生し、建物の構造材を腐食させたり、階下へ被害を及ぼしたりする大惨事につながってしまっては、元も子もありません。この最悪の事態を避けるためには、洗浄作業の前に、業者がファイバースコープ(配管カメラ)などを使って、配管の内部の状態をきちんと調査し、高圧洗浄に耐えられるかどうかを的確に診断することが不可欠です。築年数が古い住宅で高圧洗浄を検討する際は、この事前調査を丁寧に行う、経験豊富な業者を選ぶことが、絶対条件と言えるでしょう。
古い家は要注意!高圧洗浄が招く配管破損の恐怖