排水管高圧洗浄のデメリット、安易な依頼に潜むリスク
排水管の頑固な詰まりや悪臭を根こそぎ解消する切り札として知られる「高圧洗浄」。その効果は絶大ですが、メリットばかりに目を奪われ、安易に依頼すると、思わぬトラブルや高額な出費につながるデメリットも存在します。最も注意すべき最大のデメリットは、「古い配管を破損させるリスク」です。築年数が20年以上経過した住宅で、配管の材質が鉄管(鋳鉄管)の場合、長年の使用で内部に発生した錆によって管の壁が薄くなっていることがあります。そこに超高圧の水流を当てると、腐食した部分が耐えきれずに穴が開いたり、亀裂が入ったりして、詰まりは取れても「漏水」という、より深刻な事態を引き起こす可能性があります。また、塩化ビニル管であっても、接着剤で接合されている「継手」部分が経年劣化で脆くなっていると、高圧洗浄の衝撃で接合部が外れてしまう危険性もゼロではありません。次に、費用面でのデメリットも無視できません。高圧洗浄は、専門的な高価な機材と技術を要するため、ラバーカップやトーラーワイヤーといった他の詰まり解消法に比べて、料金が高額になる傾向があります。戸建て住宅全体となると、数万円から十数万円の費用がかかることも珍しくありません。さらに、作業中はエンジン式の洗浄機が大きな騒音を発生させるため、特にマンションなどの集合住宅では、近隣住民への配慮が不可欠です。これらのデメリットを理解せず、ただ「スッキリするから」という理由だけで依頼するのは危険です。高圧洗浄は、いわば排水管の外科手術のようなもの。本当に必要な状況か、そして建物の配管がその圧力に耐えられる状態かを、信頼できる業者が事前にしっかりと診断した上で、慎重に実施されるべきものなのです。